美味しいエスプレッソを淹れるために知っておきたいこと
美味しいエスプレッソは、偶然や感覚だけで作るものではありません。
いくつかの基本ポイントを押さえれば、誰でも安定して美味しい一杯を作れます。
この記事では、現役バリスタが実践している抽出の調整方法と味の確認ポイントを解説します。
エスプレッソマシンは「しっかり予熱」が重要
エスプレッソを美味しく淹れるうえで、意外と見落とされがちなのがマシンの予熱(ウォームアップ)です。
これは業務用・家庭用どちらのマシンにも共通して言える、とても重要なポイントです。
「準備完了ランプ=100%抽出可能」ではない
家庭用のエスプレッソマシンの場合、電源を入れてしばらくすると
抽出ボタンのライトが点灯し、準備が完了したことを知らせてくれます。
ですが実はこのタイミングは、
「最低限使える温度になった」状態にすぎません。
エスプレッソを安定して美味しく抽出するための温度には、
まだ少し足りていないことが多いです。
予熱の手順
おすすめの流れは以下の通りです。
- 電源を入れてライトが点灯するまで待つ
- 一度お湯だけを抽出する
- シャワープレート(抽出口)
- ハンドル(ポルタフィルター)をしっかり温める
- さらに5〜10分ほど待つ
- マシン全体が完全に温まってから抽出スタート
このひと手間で、抽出の安定感が大きく変わります。
予熱不足で起こるトラブル
マシンが十分に温まっていない状態で使うと、次のような問題が起こりやすくなります。
- 抽出温度が低く、未抽出になりやすい
- 圧力や流量が安定せず、エスプレッソが薄くなる
- スチームの力が弱く、ミルクが水っぽくなる
つまり、どれだけ技術があっても
マシンの状態が整っていないと安定したコーヒーを作ることは難しいです。
そのため、まずはマシンをしっかり温めることから始めましょう。
抽出調整の基本ステップ
① 基準を決める
まずはエスプレッソのレシピを決めます。
目安として:
- 粉量:15g
- 抽出量:30g(シングルの場合)
- 温度:90〜92℃
- 抽出時間:30秒 ±5秒
抽出量を基準に、粉量や挽き目を調整していきます。
② 挽き目の設定
- エスプレッソ専用グラインダー:中央くらいの挽き目
- ドリップ兼用グラインダー:2番目の細かさ
まずはやや細かめに設定し、抽出秒数を計測しながら調整します。
③ 抽出して秒数を確認
抽出のボタンを押したら
エスプレッソをよく観察する。
はじめの1滴が出てくるまでの目安は、5〜7秒
抽出が終わるまでの目安は25〜35秒。
1回目の抽出ができたら
ここから、足したり、引いたりしながら
理想の味に近づけていく調整を行います。
④ 調整の基本順序
エスプレッソの調整は、変更が簡単な部分から行うのが基本です。
- 粉量
- 挽き目
- 抽出量
- 温度(業務用のみ)
例:
1回目の30g抽出が終わるまでの時間が、
早すぎる(25秒以下)場合→粉量が少ない&挽き目が荒い
遅すぎる(35秒以上)場合→粉量が多い&挽き目が細かい
なので、
早い→粉量を増やす(15g→16g)
それでも早い→豆の挽き目を細かくする
遅い→粉量を減らす(15g→14g)
それでも遅い→豆の挽き目を荒くする
基本的に粉量と挽き目の調節で
数字的に許容範囲内のエスプレッソが落とせるはずです。
⑤ 味で最終判断
数値が整ったら、必ずテイスティング。
最後は、数字がどんなに良くても味が全てです。
数字はあくまでも基準なので
好みの味わいの追求にはテイスティングが欠かせません。
エスプレッソのテイスティングをするときは、
軽くクレマと液体を混ぜてからテイスティングします。
テイスティング時のポイント:
味の印象が、
酸っぱく、舌の両サイドがピリピリしたり
レモンを齧ったときのような耳の下らへんがキュウーっとする感覚のある時は、未抽出と言ってコーヒーの成分が十分に抽出できていません。
ひたすらに苦く、舌にベトっと張り付くような消えない苦味や
鼻に残る煙たさや心地の悪さがある時は、過抽出と言ってコーヒーの必要のない部分まで抽出している状態のサインです。
未抽出 → 粉量増やす or 挽き目を細かく
過抽出 → 粉量減らす or 挽き目を荒く
イメージとしては、未抽出の時は、コーヒー豆1粒1粒がお湯に浸かっている時間を長くしたいので、抽出が遅くなるようにする。
過抽出の時は、短くしたいので抽出が早くなるようにするのがポイントです。
⑥ コーヒー豆の味わいのイメージ
挽いたコーヒー豆1粒を拡大して味の成分をイメージにしたのが、
下の図です。

一番外側に酸味
内側に苦味
中心に甘みの成分があると思ってください。
未抽出の時は、お湯が酸味の層までしか届いていないので
おいしくない嫌な酸っぱさのコーヒーになります。
本当に美味しいコーヒーは、中心の甘みの層までバランスよく抽出できているので苦いコーヒーの中にも甘いようなアロマを感じることができます。
過抽出の時は、この甘みの層を通り越して、全体の余分な油や臭みを抽出してしまっているので、嫌な口に残るコーヒーになります。
過抽出の感覚は、紅茶にお湯を注いで時間が経ちすぎると苦くえぐみが出てくるのと同じイメージです。
これはあくまでイメージで、正確にはコーヒー豆の構造が層になっているわけではなく、成分が溶け出す順番が時間軸で決まっています。
⑦ 最後の微調整(抽出量・温度)
粉量と挽き目をどんなに調節してもうまくいかない時が数年に1回あります。その時は、抽出秒数を黙認したり、抽出量を変えたり、最終的にはマシンの設定温度を変更したりして調整します。
基本的には、変えたくない部分なので
最後の奥義だと思ってください。
温度については、
基本的にコーヒーは、温度が高いと成分が抽出されやすく。低いと抽出されにくくなります。
・酸が強すぎる(未抽出) → 温度を上げる
・苦味やえぐみが強い (過抽出)→ 温度を下げる
このように調節します。
この温度調節は、ドリップコーヒーでとても役に立つので
参考にしてください。
まとめ
美味しいエスプレッソを淹れるには:
- 基準レシピを決める
- 粉量と挽き目で調整
- 抽出秒数をチェック
- 味を確認して微調整
- 必要に応じて温度・抽出量も調整
これを順番に実践すれば、家庭でも安定して美味しい一杯が楽しめます ☕
エスプレッソの調整に役立つショットグラス
より美味しいエスプレッソを楽しむデミタスカップ
おまけ:良いエスプレッソは砂糖が浮く。バリスタの小さなロマン
昔のイタリアのバールでは、
良いエスプレッソかどうかを確かめるひとつの儀式がありました。
スプーン一杯の砂糖を、そっとカップの中心に落とす。
もし砂糖がすぐに沈まず、
ふわりとクレマの上に浮かび、ゆっくりと沈んでいくなら
それは良いエスプレッソだと言われていました。
なぜ液体のエスプレッソに重い砂糖が浮くのか?
きめが細かく力強いクレマ
しっかりと乳化した油分
そして、濃度のあるとろりとした液体。
そのすべてが整ったとき、
エスプレッソは砂糖を一瞬受け止めます。
これは、絶対的な基準ではありません。
現代の浅煎りエスプレッソでは起こりにくいこともありますし、
砂糖が浮かなくても美味しいエスプレッソはたくさんあります。
それでも、この儀式が今も語り継がれているのは、
エスプレッソが単なる抽出技術ではなく、
イタリアのバール文化とともに育まれてきた歴史を持っているからです。
バリスタとして、
こうした小さな物語も一緒に受け継いでいきたい。
砂糖が浮くかどうかは、良し悪しの判定だけではありません。
エスプレッソの歴史に触れることができる、
バリスタの小さな遊び心です。
もし、自分で「今日は良い一杯が入った」と思えた日があれば、
ぜひ一度、砂糖をそっと落としてみてください。
きっと、少しだけエスプレッソが
愛おしく感じられるはずです。現代の浅煎りでは必ずしも浮きませんが、エスプレッソの理想の状態をイメージする小さな目安として楽しめます。
美味しいエスプレッソに欠かせないグラインダー
グラインダーがコーヒーの味の8割を担うと言っても過言ではないほど
グラインダー選びが重要です。
細かく均一に挽けるグラインダーが良いとされていますが、良いものはその分高いです。
家庭用でエスプレッソとドリップコーヒーに使えるおすすめをいくつか紹介します。
エスプレッソ用のコーヒー豆は挽けるグラインダーは少ないので、ぜひ一度下記商品は検討してみてください。
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